駅からの距離を考えよう

第9回は駅からの距離について考えて見たいと思います。
一般的な不動産サイトでは、まずは「築年数」と「駅からの距離」で検索します。駅から5分、駅から10分以内、15分以内、それ以上などと選びますよね。まあ、基本的には駅から敢えて遠い物件を選ぶ方は少ないと思います。私も駅から近い方が便利だし、楽だし、そこは否定しません。でも、「駅から遠いっていうのも悪いことばかりではないよ」ということを、ここではいくつか事例を交えて紹介したいと思います。

■駅から遠ければリーズナブル
例えばこの物件を見てください(※1、2 "http://www.r-store.jp/room/1845" )。JR三鷹駅徒歩20分。20分と言えば、2キロ弱くらいでしょうか?ちょっと積極的にはなれない距離だと思いませんか?でもね、だからこそのメリットがあります。それは、「安い」・「広い」です。
三鷹駅から徒歩10分圏内の平成20年以降に建てられたマンションの平均の㎡単価は3,426円(株式会社アールストア調べ)です。つまり39平米の本物件に当てはめれば、133,614円ということになります。本物件の家賃は10.5万円ですから、徒歩10分の差が月々3万円近くなって返ってきているということになりますね。
次に駅10分圏内で家賃9万~11万の間で借りることができるマンションの平均的な広さを調べてみましょう。これも同じく平成20年以降の新しいものに限って調べます。すると、平均面積は28.36平米(アールストア調べ)。本物件と比べると10平米以上も狭くなります。
自分も調べてみて、あまりにも歴然とした差に驚きました。10㎡広い家に、3万円安く住める。この余裕が+10分で手に入ると思うと、少し見方が変わってきませんか?

■農園マンション
次に紹介するのは、ちょっと変わったマンションです(※3、4)。( "http://www.r-store.jp/room/4805" )
田園都市線の二子玉川駅からバスで15分。歩けば30分くらいでしょうか?世田谷区宇奈根という場所に、このマンションはあります。世田谷区とは言えども、ここまで来ると周囲は畑もちらほら。農家の方も多くお住まいになっているエリアです。物件は55平米程度の2LDK。洋室と和室とLDKの何てことはない普通のファミリーマンションです。何の特徴もありません。これだけであれば、敢えてこのマンションを選ぶ理由を探す方が難しい。駐車場は安いので、車通勤の方がターゲットになってくるくらいでしょうか?
でも、このマンション、本当に特徴的な試みがあって人気を博しているんですね。それは農園。このマンションに住む方は、隣地の1.5坪の農園を月々500円で借りられるのです。最近のLOHAS、エコ、地産地消といった農業ブームで都心でも菜園や農園を楽しむ方が増えています。アグリス成城とか、表参道菜園、銀座農園なんていうのは有名ですね。それらのコストが大体月々1万~2万円。しかも広さは1坪にも満たなかったりします。それに比べると、この農園の何とリーズナブルなことか!
種明かしをすれば、大家さんが農家なんです。使っていない遊休農地を住民に開放したんですね。しかも不定期ですが農業指導もしてくれる。こんなマンション、駅近ではまずめぐり合えないでしょう。自分が楽しむことはもちろん、子供の情操教育にも良いということで、人気を博しています。

■駅から遠いことをポジティブに
家を選ぶときは、つい仕事場との距離、通勤時間を最優先に考えがちです。でも、夜、休日、自宅で過ごす時間が豊かであるからこそ、仕事の時間も充実するというもの。見方を変えて、こういった物件さがしもアリだと思いますよ。

※1 すかっと広いワンルーム
※2 余裕の16帖
※3 見た目は普通です
※4 隣に農園が借りられます