僕はどうしてもあの夏をもう一度見たかったんだ
8月末のお祭り、木材が香る古家で沙綾形をあしらった浴衣を身にまとった。
行き交う人と下駄の音、遠くのお囃の音、
不意に上がった花火を見上げた記憶がめぐる。
1941年、昭和初期に建てられたこの家は所々に古さが出ている。
床が鳴ったり、建てつけがスムーズではなかったりするけれども、だからこそ味がある。
まるで、田舎の実家へ戻ってしまったような錯覚さえ覚える。
それでも、ここは早稲田駅・西早稲田駅から徒歩10分。
都心部へアクセスできる副都心線・東西線を有する優秀な立地。
昭和の建物がそのまま残されている外観は、路地裏にぴったりな雰囲気を醸し出している。
5LDKの間取りは、昔早稲田学生の下宿場だったのかと想像させるほど広々とした。
中は昔ながらの雰囲気を残しながらも、綺麗な状態を保たれていて、
水周りもリフォームで綺麗になっているから、いやな古さを感じることはない。
収納はすべての洋室にあり(2.0帖のスペースを除く)、収納量が足りないと感じることはないだろう。
急に昭和時代にタイムトリップしたような気持ちにさせてくれる、そんな家。
人々が行き交う通りから一本入ったノスタルジィ溢れる路地裏と
風の向こう側に待っているあの頃の夏がぴったりな古民家を、僕はいつまでも待っている。
〈備考/注意点〉
・築年数が経過しているので、所々建てつけが悪いところもあります
・建物が隣接しているため、日当たりは臨めません