写真と文章は2階の別部屋同間取りのものです
それは短くて淡い瞬間
緑を切り取る窓がたくさんあった。
一瞬を切り取る写真のようなその眺めが印象的だった。
成城学園前駅から徒歩4分、西口改札を出てロータリー右の成城六間通りの交差点を進むと見えてくる。
道は平坦でかつまっすぐなシンプルなものなので、行き帰りは楽そうだった。
少し離れただけでもあっという間に住宅街、それも成城の名の通り厳かで美しい邸宅が並んでいる。
そんな住宅街の一角、交差点の角に立っている凹凸が特徴的な建物は、
周りの邸宅にも負けないくらいの存在感を放っていた。
こういった凸凹している特徴的な外観を持つ建物は、軒並み窓が多く、この部屋も例外ではない。
ダイニングキッチン、フローリングの洋室、和室、すべての部屋に窓があり、合わせると5面採光で、
だからこそ、日当たり風通しは申し分ないと容易に想像できた。
ダイニングとはダイニングセットが十分における広さで、出窓になっているからお気に入りのインテリアを飾ったら自分好みの空間に仕上げられるだろう。
窓の外には木々が生い茂り、日の光をいっぱい浴びた新緑の緑が部屋の中を照らしてくれていた。
景色を切り取るその様は、一夏の儚いその瞬間を切り取っているようで、どこか懐かしく居心地がよかった。
きっと、もう二度とめぐり合うことがないかもしれなけれども、
こうして窓辺を眺めて、いつまでもあの日を思い出すのだろう。