礼金0、最上階角部屋のお部屋です
方南町の住宅街にすっと立つ白い箱。商店街帰りに、素材の強さを持ち帰る暮らし。
方南町の住宅街を歩くと、派手さはないのに妙に気になる白い箱が現れます。コンクリートの輪郭がきりっと立ち、足元には植栽がほどよく効いていて、無骨なのにどこか愛嬌がある。この町で暮らすなら、帰り道に商店街で惣菜をつまんで、銭湯に寄って、最後にこの外観へ戻る流れがちょうどいい。
室内は29㎡とは思えないほど、視線の抜けをつくるのが上手です。無垢床のやわらかさに、打ち放し天井の少しひんやりした表情。そこへ壁面の造作棚がすっと横に伸び、ただの1LDKを「置く場所のある部屋」に変えています。土間風の玄関まわりも、靴をきちんと並べたい人より、道具をざっくり見せたい人向き。潔いのに、暮らしのクセは受け止める顔つきです。
水回りも、グレーを基調にしつつ必要なものがちゃんと収まる設え。インターホンやスイッチ類まで壁面にきれいに並んでいて、細部まで“整える前提”でつくられているのがわかります。見た目の派手さで勝負しないぶん、毎日使うものほど気持ちよく働いてくれそうです。
部屋の外では方南町らしい静かな日常が待っていて、中では素材の手ざわりがちゃんと主張する。気取らず、でも安っぽくない。そんな矛盾をそのまま抱えたまま住めるのが、この部屋のいちばんの魅力かもしれません。





















